昨日、第2回定例道議会の一般質問に立ちました。
大きく5点について質問いたしましたが、今回から1点ずつ質問と答弁を掲載いたします。
なお、一般質問の流れは、【道下質問】⇒【知事・教育長答弁】⇒【道下再質問】⇒【知事・教育長再答弁】となります。
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民主党道民連合の道下大樹です。通告に従い、大きく5点について順次質問いたします。
まず1点目に、国の直轄事業負担金への対応について質問いたします。
【道下】
1.直轄事業負担金そのものの廃止について
今定例会において知事は、わが会派の議員の直轄事業負担金に関する質問に対して、維持管理費にかかる負担については、来年度から廃止を求めていくと答弁されました。
私も、維持管理にかかる費用は、管理主体である国が負担すべきものであり、早急に廃止することを国に強く求めるべきと考えるとともに、国の直轄事業は、最終的には地方に権限と財源を一体的に移譲した上で、直轄事業負担金制度そのものを廃止すべきだと考えます。
このように、建設にかかる分も含めた直轄事業負担金そのものの廃止を国に求めるべきと考えますが、知事のお考えを伺います。
【知事】
直轄事業負担金制度の廃止についてでありますが、道においては、これまでも、国と地方は対等との観点に立ち、維持管理に係る負担金の廃止など、直轄事業負担金制度の見直しについて、機会あるごとに、国へ要請をしてきたところ。
全国知事会においても、全国的な議論の高まりの中で、現在、直轄事業負担金問題プロジェクトチームにおいて、
・負担金についての詳細な情報開示や、
・平成21年度分からの負担金にかかる経費の範囲や、負担の考え方などの見直し、
・平成22年度からの維持管理負担金の廃止などについて、
鋭意、国と協議を進めているところ。
私としては、これらの取組を踏まえ、建設に係る負担金を含めた制度そのものの廃止については、今後、予定されている国の地方分権改革推進委員会の第3次勧告なども見据えながら、国と地方の役割分担の明確化や権限と財源の一体的移譲などの分権に関わる基本的な議論を踏まえ、検討していくことが必要であると考えているところ。
【道下】
2.直轄事業負担金問題への今後の対応について
次に、直轄事業負担金問題への今後の対応についてです。
直轄事業負担金の問題については、全国知事会と国との間において協議を進めているとのことですが、報道機関のアンケート調査によると、全国の知事のうち、27人の知事が直轄事業負担金そのものを廃止すべきと回答されています。また中には即刻廃止すべきと記者会見などで明言されている知事もいらっしゃいます。
私は、その他の知事の中に、明言は控えるけれども、同じ気持ちを持っている知事もいらっしゃるのではないかと思います。
知事は、全国知事会の副会長として、また直轄事業負担金問題プロジェクトチームの一員として、全国の知事の意見を踏まえ、今後どのようにこの問題に取り組んでいくおつもりなのか、伺います。
【知事】
直轄事業負担金問題への今後の対応についてでありますが、全国知事会のプロジェクトチームにおいては、今回の国からの情報開示を踏まえ、更なる情報開示や、人件費や営繕費などの経費の早急な見直し、地方の意見の反映、最終的な制度の廃止などを国に求めていくとしているところ。
私が会長を務めている北海道東北地方知事会においても、こうした全国知事会の動きを後押しする観点から、直轄事業負担金制度の将来的な廃止に向けて抜本的改革の実現を求める緊急提言を行ったところ。
私としては、この問題については、全国知事会を中心に、全国の都道府県が足並みを揃えて、取り組むことが重要と考えており、全国知事会の副会長として、また、直轄事業負担金問題プロジェクトチームの一員として、国と地方の役割分担や権限・財源に関する議論の動向なども見極めながら、改革の実現に向けて、着実に取り組んで参りたい。
<指摘>
【道下】
ただいま、知事ならびに教育長からご答弁いただきましたが、指摘を交えて再質問いたします。
まず、国の直轄事業負担金への対応について指摘いたします。
知事は、建設にかかる負担金を含めた制度そのものの廃止については、検討していくことが必要であると答弁されました。将来的には廃止すべきだとのお考えだと思います。
国土交通大臣は、国交省職員の退職手当や年金の地方負担は見直すと明言されましたが、その先の維持管理費の負担金の廃止、さらには制度そのものの見直しについては言及されていませんし、一部報道によると、国土交通省の幹部が「地元にも一定の利益が生じるため、維持管理費の負担を廃止する根拠はない」と取材に応えたようです。依然として国や国土交通省はこの負担金問題について抜本改革、廃止に向けて議論するという気持ちはないようです。
全国知事会の副会長などを担っておられる知事には、一日も早い直轄事業負担金制度そのものの廃止の実現に向けて、国や国土交通省との交渉などに強い心構え、毅然とした態度で取り組まれるよう強く指摘いたします。
以上